より快適に入れ歯を使い続けるためのメンテナンス、洗浄、保管方法について。
入れ歯は使用するうちに摩耗したり変形したりするため、必要に応じて交換や調整を行う必要がある「消耗品」です。
交換や調整のペースには個人差がありますが、日常の手入れや保管状態が悪いと早く劣化してしまうため、より快適にできるだけ長く使い続けるには、正しい手入れと保管が重要となります。
今回は、より快適に入れ歯を使い続けるための手入れと保管方法を紹介します。
日常のお手入れ方法
プラスチックやセラミックなど、自然の歯とは異なる素材でできている入れ歯ですが、使用すると食べかすや歯垢などが付着します。そのため、日々の手入れは欠かすことができません。
入れ歯の洗浄には、ブラシを使った方法と入れ歯洗浄剤を使った方法があります。ブラシで磨くと表面についた汚れや歯垢をしっかり落とすことができ、入れ歯洗浄剤を使えばブラシでは届きにくい細かな隙間まで綺麗にすることができます。
【入れ歯の洗浄方法】
1:入れ歯を外す。安定剤を使っている場合、指で安定剤を取り除く
2:全体を水で流し、指で軽くこすり汚れを取る
3:流水、または水に浸けた状態でブラシを使って洗う
4:入れ歯洗浄剤につける
5:洗浄が終わったら水でしっかりすすぐ
お手入れの祭の注意点
入れ歯は自然の歯よりも柔らかく傷つきやすいため、手入れをするときは強くこすったり落としたりしないよう注意が必要です。
特に、ブラシで洗うときに通常の歯ブラシや歯磨き粉を使うと細かい傷がつき、傷に汚れがたまる、細菌が繁殖する原因となるので、必ず入れ歯専用のブラシや入れ歯専用の歯磨き粉を使うようにしましょう。
また、入れ歯洗浄剤を作るときは既定の量・濃さを守ってください。
高い温度のお湯で洗ったり浸したりすると変形の原因となるため、お手入れはできる限り水で行い、お湯を使用するときは60度以下のものを使いましょう。
入れ歯洗浄剤での長時間つけ置きは入れ歯の素材を傷める可能性がありますので、洗浄が終わったらそのままにせず、取り出して水でしっかり洗い流してください。
保管するときは
口のなかは唾液で常に湿った状態です。入れ歯を保管する時も、口の中と同じように湿った状態を保つようにしましょう。乾燥させると汚れや細菌、臭いがつきやすいだけではなく、変形したりひびが入ったりすることがあります。
洗ったあとは再び装着するか、装着しない場合は専用の容器に入れて乾燥しない状態で保管、または水に浸けた状態で保管してください。
まとめ
口の中の状態に合わせて交換などが必要な入れ歯ですが、正しく洗浄、保管することで入れ歯が長持ちし、より長く快適な状態で使うことができます。
また、歯並びや歯茎の状態など口の中の環境が変わると入れ歯が合わなくなります。入れ歯を手入れするだけではなく、セルフケアや歯科での定期的なメンテナンスで口の中の状態を改善・維持していきましょう。